マスク生活の弊害

新型コロナウイルス騒動で日常的にマスクをしている生活が日常化していました。
この騒動以前に、マスクをする方は意外といました。花粉症対策や風邪予防のためにマスクをする方たちです。声の仕事は健康管理が必要なので、そのあたりの意識が高い方というのは多いです。
もちろんここではマスクの是非について語るつもりはありません。
今回お話しようと思うのは、なにげなくつけているマスクによる弊害についてお話しようと思います。

日常的にマスクをする生活が続きました。それの何が問題なのか、と思う方もいるでしょう。
マスクの是非についてはここでは触れません。
ただ、マスク生活による落とし穴について少し意識してほしいと思います。

マスクをつけて喋るとき、無意識的に行われていることはなにかというと、【口の開き方】が変わっているということです。
ご存じのとおり、口は上下に開くような構造になっています。上あごと下あごが組み合わさって、上下に開くように骨ができています。
マスクをしたまま喋ると、その口の開き方ではマスクが動いてしまい、ずれていきます。

そこでマスクをしているときには無意識的に【口を大きく開かないような喋り方】をしがちです

口が大きく開かない喋り方をすればマスクのずれは少なくて済みます。
でも人によっては、口を横にひいた喋り方になっていることがあります。
唇を横に引いた表情の喋り方ですね。これにより何が起きるかというと……。

・滑舌が悪くなります
・口が開かないのでリップノイズが増えます

問題なのは、【口を横に引いた表情で喋っていることに本人が気づいていないこと】です。

意識では普段通りに喋っているのかもしれませんが、口を横に引いて口元だけ微笑んだ喋り方になっていることに気づいていないのです。これは喋ることを仕事としている方々にとっては致命的です。
喋れるはずの言葉が不明瞭になりますし、リップノイズが増えてしまうからです。日常的に滑舌をよくするための練習をしていても、意味がなくなってしまいます。

マスクを外した状態で、鏡の前で喋る練習をしてみてください。
あなたの口は縦に開くような動きをしているでしょうか。

もし口が横にひいたような状態、口を縦に動かさないで喋るような喋り方になっていたら、それはマスク生活の弊害です。
しっかりと自分の口の開け方を意識しなおすようにしてもらいたいと思います。

意識すれば直せることは、言い換えれば【意識しなければ直らない】でもあります。
このような無意識的に日常生活の中に悪癖のきっかけは潜んでいます。
そういった悪癖は早めに対処して、悪癖となる前に正していきたいものですね。

最後までお読みいただきありがとうございました。

投稿者 管理人

某声優事務所のマネージャー、【あんちゃん】とでも呼んでください。